“がん経験者”が掛けてもらって「嬉しかった言葉」「支えられた言葉」を誰でも日常で使えるLINEスタンプにしました!
がんに限らずさまざまな人が様々な生きづらさを抱えて、日々懸命に生きています。わかってもらえない孤独や不安、悩みに傷つき疲れて・・・そんなココロとキモチに寄り添いつつ、誰でも気軽に使いやすいスタンプを目指しました。
思いが広がり、私たちのがん経験が、誰もが生きやすい社会づくりに少しでもお役に立てればと願っています。
※各種メディアや、学会や大学の講義でもご紹介いただいています。絆創膏、カレンダー等の関連グッズ製作など、がんと社会の距離を縮めるコンテンツとして様々な広がりを見せています。
リリース:2016年10月
ビジュアルデザイン:うのき / UNOKI
それぞれのスタンプは元になった言葉やエビソードがあります。
「原文」とエピソードや思いを、一つずつご紹介します!
「少なくとも俺は味方や」
「がんになると、社会から取り残されたような孤立した気になります。そんなとき、味方がいると実感できる言葉は、とても嬉しいです。相談しようかな、という気持ちになります。」
「待ってるから」
「待ってるよ!」
「がんになり、長期間の闘病生活で周囲の人から忘れられてしまうんじゃないか。そんな不安な気持ちになることもあります。『もちろん忘れずに待っているよ』というメッセージはこの不安な気持ちを払拭してくれました。」
「早く会いたいなあ」
「早く退院したい。早く日常に戻って友達に会いたい。患者になれば、当然沸き起こる気持ちです。その気持ちを友人も持っているとわかると、治療に前向きになり、退院という目標に向かって頑張れます。」
「病気になっても好きやで」
「キミはキミだよ」
「がんになっても、あなたの中身は変わらない。ずっと好きだよ。」
「病気にアイデンティティーを乗っ取られてしまうことが多々あります。つまり『病気の自分は価値がない』と思ってしまう。そんな時、病気とか関係なく、ひとりの人間として変わらず好きですよというメッセージを伝えるための言葉です。」
「飯食いに行こう!」
「おいしいもの食べに行こう!」
「幸せじゃないなあ、と思ってしまったとき。幸せって何だ?とりあえず美味しいものを食べたら幸せな気持ちになるじゃないか!そのことを思い出すための言葉。」
「がんになると自分から他人に距離を作ってしまい、孤独を深めがちになります。そんな状態だからこそ、これまでと変わらず、気軽に誘ってもらえると嬉しいです。」
「いつでも電話してネ」
「あなた専用の携帯電話だから!」
「入院中友だちに言われた言葉です。友だちは私が治療中で面会が難しかった時に、気兼ねなく話しができるように、学生でお金が苦しい中、アルバイトのお金で私専用のウィルコムを購入してくれました。私が気兼ねしないように、明るく笑わせようとこの言葉をかけてくれました。」
俺にはわからんけど、
一緒に悩ませて」
「少し照れくさいセリフですが、窒息しそうな閉塞感を和ませてくれる言葉です。『髪切るなら付き合うよなんて言うから、笑っちゃったじゃない』byドリカム的な。」
「わかりたいから教えて」
「自分の辛い気持ちは、誰にも分らない。そんな風に自分の気持ちを閉じ込めてしまうこともあると思います。確かに気持ちはわからないかも知れないけれど、少しでもその気持ちを知って、役に立ちたい!その想いを伝えるための言葉です。」
「会いに行ってもいい?」
「見舞いにいくわ」
「骨折などの入院であれば、素直に出てくる言葉ですが、『がん』という重い響きの病気の場合、結構遠慮して言いにくいものです。でも、そんな病気だからこそお見舞いに来て欲しいものです。」
「一緒に・・・」
「ひとりじゃないよ」
辛い気持ちへの寄り添い方には「元気づける」「共感する」「優しく受け止める」「具体的にサポートする」の4つがあると考えました。このスタンプはその中の「共感する」(一緒に悩む、一緒に泣く、わかろうとする)を表現しています。
「信じてるよ」
「周囲の人は、自分がもう元気にならないと思っているんじゃないか?がんになると、そんな寂しい気持ちになる人もいます。『元気になって、また戻ってくるのを信じて待っているよ』というメッセージはその寂しい気持ちを吹き飛ばしてくれます。」
「よしよししてやる」
「『わたしはあなたの味方だよ。ギューッ!』と心を抱きしめてもらう感じがして嬉しかった。」「治療中は誰かに頼りたい、辛さを受け止めて欲しい、頑張る自分を認めて欲しい等たくさんの葛藤がある中、直接会えなくても「よしよししてあげる」と言ってもらえるだけで辛さを受け止めて包み込まれたような気持ちになります。」
「消えたくなったら言ってください。とっておきの場所を用意しておきます(笑)」
「心も身体もボロボロで泣いていた時に、自分の弱さもひっくるめて肯定していただき、大丈夫一人じゃないよ、消えたくなったら一人で抱えこまないで、と看護師さんに寄り添っていただいたものです。ふっと和んで少し笑顔になる温度感や優しさがあり、心ナデナデしてもらった感じでした。」
「愛してる」
辛い気持ちへの寄り添い方には「元気づける」「共感する」「優しく受け止める」「具体的にサポートする」の4つがあると考えました。このスタンプはその中の「優しく受け止める」(ありのままを認める、肯定する、安心させる)を表現しています。
「アホはほっとこ」
「ネット上の不謹慎な発言や、心無い周囲の一言が、病気になると『バカバカしい』とわかっていても、かなり傷つきます。その腹立たしい気持ちになっている自分が嫌になることもあります。そんなとき、他人が少し毒づいてくれると気持ちが楽になると思います。悪口言って少しでも楽になるなら、悪口言おう!」
「わからん奴にはわからん」
「分かったようなふりをして、心構えや思想を押し付けてくる人がいます。そんな人とのやりとりは、時間の無駄になるだけでなく、疲弊してしまうこともあります。わからんやつにはわからんと、やり過ごしてしまおう!というアドバイスです。」
「とりあえず笑っとこ」
「最近笑っていないことに、気づいて欲しいときに。笑いは、愛想笑いでも免疫力がアップすることが知られています。笑う門には福来る、って言いたいけど言いにくいので、その代わりにこれを使ってみてください。」
「まずは寝ろ!」
「いろいろ悩んで、どうしていいかわからなくなってしまうこともあります。また結局自分の力では何もできないことに絶望することもあります。そんな時に、具体的な直球アドバイス。」
「頑張るために、頑張るのをやめよう」
「がん患者仲間の言葉です。ついつい頑張り過ぎていると、かえってしんどくなるので、『そんなに頑張らなくていいよ』という事を言いたいときに。頑張るために、頑張って辛くなっている人に使ってください。」
「我慢は限界の3歩手前まで!」
「1歩手前だとギリギリすぎて次のステップに踏み出す気力が残ってないだろうって事で、僕の周りではあえて3歩手前と言っています。」
「がん治療はギリギリまで症状や、薬の副作用を我慢してしまうと取り返しのつかないことになります。何事も継続して頑張るには無理しすぎないことが大事だと思います。」
「泣いちゃえ~!」
「手術当日に友人の訃報を受け、落ち込んでいたところ、看護師さんが『どうしたの?』と声をかけてくれた。打ち明けながら『こんなこと言われても困るだろうなぁ。』と思っていたが、看護師さんは『そんなときは泣いちゃえー』と僕にタオルを投げた。それを機に泣くことができ、すっきりして気が楽になった。」
「今は自分のことだけ考えろ」
「目の前の治療に集中!」
「辛い治療が続くと、その辛さを誰にも理解されない孤独感に悩まされる。そんな治療をこの先何度もしなければならないと思うと、もう終わりにしたいなどと考えてしまう。そんな時、この言葉をかけてもらった事で少なくとも『自分の事を気にかけてくれてる』と思い、孤独が解消された。」
「自分を抱きしめてあげて」
「『苦しい時、辛い時は、自分だけでも自分の味方をしてあげられるといいですね。こんな私もかわいいなって、褒めてあげて(笑)』と、がん専門看護師に寄り添ってもらった。がんになった自分を責め、周りを気遣って張りつめていた心が、ふっと心が緩んだ。」
「時間が解決してくれる」
「手術後の痛みや吐き気に苦しんでいる時(まさにかける言葉がない状態)『頑張って』や『大丈夫だよ』などの言葉だと『頑張ると言っても…』『全然大丈夫じ ゃねぇ…』という気持ちになってしまっていた。 そんな時に母が言った一言。痛みがなくなるまで『待つ』だけなら可能だ!と思い、腐らずに踏ん張ることができた。」
「今は休む時期なんだよ」
「周りと比べて焦ったり、先が見えない時に言われた言葉です。今は休んでただ治療に専念すればいいんだと思えるようになりました。」
「なんとかなる!今までもそうやった!!」
「みんながいろいろ考えて煮詰まっているとき、楽観的な、でもその患者さんのことを強く信じている他人の一言が、気持ちを楽にしてくれることもあると思います。またデータよりも、今までの経験が一番の根拠になると思います。」
「焦らんでいいよ。十分がんばってるやん」
「がんになって身体も心も元気をなくした。社会復帰もできず、友人から遠のき、恋愛も怖くなった。前に進みたいのに空回りで、孤独感や焦りでいっぱいの毎日。そんな時、主治医の先生、看護師、家族が、どんな小さな一歩にも心から寄り添って応援してくれた。」
「そうだ、こうしよう!」
「なるほど!」
辛い気持ちへの寄り添い方には「元気づける」「共感する」「優しく受け止める」「具体的にサポートする」の4つがあると考えました。このスタンプはその中の「具体的にサポートする」(具体的な支援・アドバイスする)を表現しています。
「遠慮せず何でも言ってね!」
「入院中同世代の患者さんがほとんどおらず若年であるがゆえの悩みや不安を相談できず悩んでいた時に、担当だった年の近い看護師の方がかけてくださった言葉です。おかげで相談しやすくなりました。」
「頼ってね!」
「目の前の人に頼っていいんだよ」
「友達に病気を打ち明けた時にかけてもらい、救われました。」
「つらいとき、苦しいとき、悩みのスパイラルに入ってしまい出口が見えなくなることがあります。目の前のことに必死で、差し伸べられている手に気が付かなかったときに、この言葉をかけてもらいました。顔を上げてみると、支えてくれる人がどれだけたくさん周りにいるかに気が付きました。『頼っていい』ことがわかったとき、心が軽くなったのを覚えています。」
「後は任せろ!」
「職場の上司より。やりかけた仕事が大詰めのときにがんが再発。治療に入らなければならなかったが、仕事が中途半端になることを非常に気に病んでいた。今から考えれば冷静に優先順位を考えられていなかった。そんな時、この言葉をかけていただいたことで、気兼ねなく治療に集中させてもらい、後悔のない選択ができた。」
「金のことでも相談しろ!」
「お金のことは何も気にするな!今は治療に専念しろ!」
「上司からの言葉。経済的に困ってはいなかったが、他人が言い出しにくい経済的支援までお申し出いただき、その気持ちが非常に嬉しかった。」
「入院中、父に自分のために高額な治療費を払わせてしまっていることに申し訳なく謝罪と感謝を伝えた際に言われた言葉です。」
「パワー送ってるよ!」
「あまり会えない友人から離れていても貴方の方を向いてパワー送っているからと言われ、その言葉に救われました。寂しい思いをしている時に、1人じゃないんだと嬉しくなりました。」
「長生きしろよ」
「就職活動中、しごとセンターという東京都の就労支援施設に相談に行っていた。そこではカウンセラー(おじさん)が病気のことも相談に乗ってくれ、とても親身になっていてくれた。無事に就職が決まったことを報告した時に『長生きしろよ!』と言われ、とても嬉しかった。」
「勇気あるかも」
「闘病中いろいろな決断を迫られます。その決断をする気持ちに尊敬の気持ちを込めた言葉です。」
「大丈夫、ちゃんと前に進んでるよ」
「闘病中、勇気を出して友達に会った時に、花束と一緒に、もらった応援の言葉。主治医の先生も、いつもこう言って一緒に前を見つめてくれた。一人じゃないから、もう少し歩いてみようと涙がこぼれた。嬉しかった。」
「怒れるって大事。自分の物差しが何より大事ですよ」
「人の応援が分かっていても、気持ちがついていかなかったり、どうにもならなくて、自分にも相手にも憤りを感じて落ち込んでいた時に精神科の先生がかけてくれた言葉。自分のペースで進んでいったら、それが一番早い回復への道なのだと。時には自分の気持ちを尊重していいんだと、少し楽になった。」
「応援してる」
辛い気持ちへの寄り添い方には「元気づける」「共感する」「優しく受け止める」「具体的にサポートする」の4つがあると考えました。このスタンプはその中の「元気づける」(励ます)を表現しています。
「修羅場くぐってますからぁ!」
(凄いね!などの返しとして)
「がんになってからも人生は続く。病気とはずっと向き合っていかなきゃいけないけど、病気に人生を囚われていてはもったいない。もがいて苦しんで、やっと自分の生き方が何となく掴めた時に大きく成長している気がします。それが病気になったばかりの人をはじめ、悩んでいる人へのアドバイスとして心を動かすことに気づきました。」
「お前スゲーな!」
「Good job!」
「がん患者さんは、他人から見るととんでもない頑張りをしているが、その凄さに気づいていないことが多い。そのことの凄さに気付いて欲しいと思いました。」