やってみた

「わかりあえない?!“医療者”と“患者”よりよい関係を築くために…」アンケートへのご協力のお礼と結果の共有

※2020年2月28日更新

2018年にご協力いただきました、医療者と患者のすれ違いをテーマにした企画「わかりあえない?!“医療者”と“患者”よりよい関係を築くために…」のアンケート結果をまとめましたので、以下の通り共有させていただきます。大変遅くなり申し訳ございません。

医療者患者よりよい関係アンケートまとめ

この資料はダウンロード可能です。ダウンロードボタンはこのページの一番下にあります

いつの時代も難しい医療者と患者の関係。すれ違いがお互いの不信感やあきらめにつながることも…。両者が納得して、患者の人生に寄り添う最良の治療を実現するためにはどうすれば良いのか。よりよい関係を築いていくためのヒントになれば幸いです。

以下、まとめの抜粋と所感をご参考まで。

■コミュニケーション(相互の理解)について
・医療者・患者ともに、相手の言うことはわかったが、自分の言うことはわかってもらえなかった、と感じる傾向にあり、それは、医療者の方が多い結果でした。
・患者の「説明が難しい」に対して医療者は「平易な言葉を使う」、医療者の「話がまとまっていない」に対して患者は「伝えたいことをメモしておく」と、双方コミュニケーションの重要性を認識して、それぞれに工夫をしていることが伺えました。

■嬉しかったこと・支えになったこと、嫌だった・辛かったこと、意識・行動の変化について
・お互いの言動は、医療者・患者それぞれの意識や行動にポジティブな影響を与えているようです。
・特に患者にとっては「大丈夫」「頑張りましたね(肯定の言葉)」「一緒に頑張りましょう」
医療者にとっては「感謝の言葉」が大きな支えになっています。
・ただ、逆に理不尽な経験により保守的になった医療者、思いを伝えなくなった患者もいらっしゃいました。

また数字には表れにくいですが、コメントを読み込むと以下のような難しさも感じました。

■同じ対応でも患者やそのときの状態によって受け取られ方が違う
・例えば、
医療者に淡々とした説明に「ショックを受けた」人がいる。一方で「医療者に自信を感じて不安を払拭された」人がいる。
医療者の柔らかな伝え方に「聞いたことにちゃんと答えてくれない」と不満を感じる患者がいる。一方ではっきりした回答に「希望を失った」患者がいる。など。

■知識や経験、そして価値観の違いによる「視点・視界の差」が生むコミュニケーションエラー
・患者は先が見えないから、今の自分の目の前の様々な症状が気になる。一方で、医療者は治療の先が見えている。よって、がんを治療する上で優先順位をつけた対応になるので患者には不満が残ることがある。また、医療者は患者の病状は見ていても、患者の人生は見ていないことが多い。

コメント欄※からも、よりよい関係のための様々なヒントが読み取れます。医療者の役割分担、第三者の協力、医療者が合わせつつ患者の成長を促す、話やすい場づくりのための工夫…などなど。是非ご一読ください。
(※かなり分量が多いですが、アンケートの一部抜粋です。すべてを載せきれず申し訳ございません)

この度はご協力まことにありがとうございました。
良いお年をお迎えください。