
2024年10月18日の読売新聞(朝刊、全国)で、ダカラコソクリエイトの発起人・世話人の谷島のドラッグロスに関するコメントを紹介いただきました。
ドラッグロスとは、欧米などの海外で承認された薬が、日本では開発着手すらされず、使えない状態のことです。重病や希少疾患にとっては特に深刻な問題で、私が罹患するGISTもドラッグロスの状態にあります。
この問題は様々な要因が複雑に絡み合っており、新たな仕組みづくりと財源の確保、海外とのネットワーク構築や人材育成等、あらゆる手を打っていかなければならないと思っています。これらを前に進めるには、省庁横断並びに、国民による倫理・社会的な議論が不可欠だと感じています。いつ誰が病気になるかわかりません。まずは皆さまに、知って、自分事と捉えていただくことが大切と考え、取材に協力いたしました。とにかく、まず、一つでも成功事例をつくって突破口を開きたい。
このドラッグロスは、我が国がこれから直面するであろう数々の困難の象徴のような気がしています。国の力が失われはじめている。世界の中で日本の優先度が下がっている。我が国は縮退の時代の中、より限られたリソースで、最適解を導き出さなければならない。そのためには、皆が多様な課題に自分事として向き合い、垣根を超えて知を掛け合わせていくことが必要だ。偉そうなことを言うだけで、何も出来ていない自分がもどかしい…